金髪ツインテールの彼女と、帰れなかった夜

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明るくて、ちょっと強気。
金髪ツインテールを揺らして、周りの視線なんて気にしないタイプ。
今日もいつも通り、楽しいデートだった。
笑って、写真を撮って、手を引っ張られて。
けれど帰り道、彼女がふと足を止める。
「ねぇ……もうちょっと一緒にいよ?」
その声は、ほんの少しだけ震えていた。
特別な流れではない。
自然な延長。
ホテルの部屋に入り、ドアが閉まった瞬間。
彼女は急に静かになる。
ベッドに腰を下ろし、視線を落とす。
そして、ゆっくりとツインテールをほどく。
強さの象徴みたいだった髪型が、静かに崩れる。
「強いって思われてるの、ちょっと疲れちゃった」
その一言で、空気が変わる。
派手な展開はない。
隣に座る。
肩が触れる距離。
彼女は小さく寄りかかってくる。
「今日だけはさ、ちゃんと彼女にして」
甘えというより、お願い。
ギャルとしての顔ではなく、
ただの女の子としてそこにいる。
「飽きたりしない?」
冗談のように笑うけれど、目は真剣。
強く見える人ほど、言葉を求める。
触れるよりも先に、安心を渡す。
その瞬間、彼女の肩の力がふっと抜ける。
「……そっか。なら、もうちょっとだけ甘えるね」
その声は、さっきより柔らかい。
夜が深くなる頃、
彼女は穏やかな顔で眠そうに目を細める。
ほどいた金髪が枕に広がる。
「今日さ、ちょっと怖かったんだ」
そう言って、小さく笑う。
不安はきっと完全には消えない。
それでも今は、安心できる。
派手さよりも感情。
刺激よりも距離。
読後に残るのは、
強がりだった彼女の、あの一瞬の素顔。



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